生い茂る森の詩

考えたことをポツポツと詩や文章にして。

良い子のうた

隣を歩く姿を見れば確かに私は幸せ者で周りにいる人みんなの目線横目で見ては喜んでいた ある日の廊下 曲がり角の先薄暗いそこにいたのは彼で正面 立っていたのはあの子涙がキラキラ光って落ちた 声をかけずに通り過ぎたのはなんだか近づける雰囲気じゃなか…

うたかたの声

落ち込んでると泣いた文面赤らむ頬は 寒いからじゃない勇気を出すときだあなたが呼んでいる指が震えていたのは緊張を隠せなかったから 足踏みしながら 手袋握って耳に押し付ける あなたの名前3回目のコール 答える低い声上ずった声は 白くなって宙に浮く あ…

幻を見せた人

色づいては落ちる銀杏並木 仰ぎ眺めてもう冬になりますねとため息ついた きっと春になれば青々と葉がつくから楽しみに待とうと微笑んで見せた あの日は嘘でしたかそれとも私の夢でしたかあの声は 目はあの優しいぬくもりはふいに俯いたあなたの横顔はどこか…