生い茂る森の詩

考えたことをポツポツと詩や文章にして。

自然

うたかたの声

落ち込んでると泣いた文面赤らむ頬は 寒いからじゃない勇気を出すときだあなたが呼んでいる指が震えていたのは緊張を隠せなかったから 足踏みしながら 手袋握って耳に押し付ける あなたの名前3回目のコール 答える低い声上ずった声は 白くなって宙に浮く あ…

にわか夢

降りしきる雨は 指に食い込む手提げを濡らし今夜の夕飯考えながら 足早に弾く水溜り ふいに横道 視線を移せば懐かしい姿 見えてしまった 今日はその人 その道 通る日わかっていたの わかっていたの見つけた途端 傘を斜めに私の顔は 見せぬように隠す 降り止…

彼女はゆっくりと泳いでいる

彼女はゆっくりと泳いでいる まるでこの世のすべてを見据えたかのように 白い肌には傷ひとつない丸く小さな目は 子供のようにあどけないしかし その大きなからだには誰も近づかない 誰も触らない周りを泳ぐのは小さな、小さな、魚たちだけ 彼女はゆっくりと…

私はかぐや姫

満月見上げて 思い出す故郷の暮らし 喜びを地球はあまりに 生きづらく輝く月に帰りたい 私はかぐや かぐや姫月から舞い降り 地球(ここ)にいる私はかぐや かぐや姫故郷を捨てて 地球(ここ)にいる 悲しいことなどへっちゃらで何を言われど 傷つかない地球の男(…